たてかんばん

ゲームとかアニメとか、好きなように綴ります

『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』という百合地獄

私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!
 アニメ化も一度されていて、ちょっと触れたことのある人は多いかもしれません。

 

 主人公・黒木智子(もこっち)のぼっちな高校生活を描いたコメディ。
 そのくらいはご存知の方も多いでしょう。

 

 しかしながら、現在は「黒木智子を中心とした青春百合群像劇」になっているのをご存知でしょうか。
 聞いたことくらいはあるかもしれません。

 

 

 ぼっちコメディだったワタモテは第8巻でターニングポイントを迎えます。
 修学旅行を機にもこっちに友達ができ、一気にメインキャラが増え、
 そこからも少しずつネームドキャラが増えていきます。
 2年生編の終わり、とある先輩の卒業。
 3年生編の始まり、クラス分け。
 これがさらなるターニングポイントとなり、『ワタモテ』群像劇編が始まります。
 そして怒涛の遠足編に以下略。

 

 方向性の変化、テコ入れ、と言ってしまえばそれまででしょう。
 実際、「ぼっちネタ尽きた」といった旨の発言を単行本カバー裏のもこっちがしていたり。

 

 でもな。
 いいか。
 一朝一夕の人気取り目的で適当にできるような段階はもうとっっっっくに過ぎてるぞ!!!!
 毎回毎回オモシロすぎて読んでるこっちが頭おかしくなるかんな!!!!
 百合の地獄を見たきゃ『ワタモテ』へ行け!! いいな!!
 いいかそこに天国は存在しねえ!! 地獄だ!!!
 女が女を想い、故に憎み、故に想う本物の地獄がそこにある!!!!

 

 いや、もちろん相変わらず学園コメディですよ?
 毎回めっちゃ笑えるんだよ??
 笑える地獄というだけで。

 

 確かに百合っぽい展開にはなってますけど、根本的な部分は何も変わっておりませんのよ。
 ヒトとヒトのコミュニケーションの難しさを題材にした作品であることはずっと変わりません。
 むしろ、だからこそそれで百合だの群像劇だのをされるととんでもない面白さになるんですよ!!!
 もともとピッタリだったんだよ!!!噛み合ってしまったんだよ!!!

 

 かつてはもこっちの一人称視点だった物語が、
 今やメインキャラ十人以上の、女子生徒コミュニティの大混線。混戦じゃないよ混線だよ。
 それぞれのコミュニケーションに対する考え方が違うからこそ、関係性は複雑に絡み合う。
 望む相手と望む関係にはそうそうなれないよね。
 独占したくても相手には相手のコミュニティがある。
 そこに生まれるモヤモヤは、単なる「嫉妬」の一言で語れるモノではありません。

 

 マジでなんの話してんの????ってなる方もいるかもしれませんがマジで
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』の話をしてるんですよ!!!

 

 

 わけても私がもっとも好きなコンビが、
 根元陽菜(ネモ)と黒木智子(クロ)、通称ネモクロであります。

 

 根元陽菜はもともと、もこっちのクラスにいるモブの一人でした。
 クラスの中心グループにいる、いわゆるリア充枠。
 それゆえ、もこっちともほぼ関わりはありませんでした。

 

 彼女がネームドキャラとしてエントリーしたのは、コミックス第5巻。
 2年生になったもこっちの、隣の席に座っていたのが根元陽菜でした。
「黒木さんまた一緒のクラスだね!」
 クラスメイトに存在を認識されていないと思っていたもこっちは舞い上がります。
「この子にだけわかってもらえれば十分だ……」
 その裏にどんな情念が渦巻いていたかも知らないで。

 

 そんな感じで最初こそお互い和やかなムードでしたが、
 ある時もこっちはネモの将来の夢が声優であることを偶然知り、
 それを境にネモは妙にあたりがきつくなります。

 

「今なんか見てるの?アニメ」
「えーと、ま……まほいくとか……」
「あー、ああいうの好きそうだよね。私はあれ嫌いだけど」
(なんだこいつ……!?)
「やっぱり気は合わないね」

 

 ……といった具合に。

 

 こんな調子ですから、当時ネモは「もこっちのことが嫌いなのでは?」だとか噂されていたのですが、
「いやいや彼女はもこっちに何らかの強い感情を抱いているんだ」と考える人も少なからずいました。わたしです。

 

 しかし、ネモは役柄上、そう出番が多かったわけでもなく。
 ……結局、ネモの真意が明らかになったのは、2年生編が終わる間際の回と、3年生編の始まりの回。
 どちらも、つい最近発売した第12巻に収録されている回です。

 

 あのな、僕は連載を読んでてな、当時あのクラス分け回が来た時ぶっ倒れたんだ。
 呼吸ができなくなった。
 爪は地を掻き、ゆびさきが白くなっていくんだ。
 そして「むり」と「しぬ」以外の言葉は失われていった。
 なぜかって、そりゃあ、僕のようなばかな百合厨の妄想そのまんまみたいなエピソードが展開されたからだ。


 っていうかな、妄想だった。ありゃ僕の妄想だったよ。
 それがただ具現化しただけだったんだ。

 

 無論、その後13巻に収録予定のアノ回でもぶっ倒れた。
 そうとも、「ネモもこ」と呼ばれてきた二人が「ネモクロ」になったあの伝説の回だ。
 僕はぶっ倒れた。
 そして転がった。
 床を思うさま転がった。
 そしたら眼鏡のフレームが折れた。
 ネモクロに眼鏡のフレームが折られた。
 アロンアルファはスゴいってことを知った。
 実話だ。

 

 うん、わかったら、いや肝心なところは何もわからないだろうが、
 どうか『ワタモテ』を今からでも追ってほしい。
 最初の頃の作風は人によってはつらいかもしれないが、8巻まで、8巻までの辛抱だ。
 でもちゃんともこっちの成長が描かれているので、できれば1巻からちゃんと読んでほしい。
 そして12巻でネモクロ沼に落ちてくれ。一緒に死んでくれ。

 

 私はどこまで行ってもネモクロ原理主義者だけれど、他のカップリングも色々あって、
 とても蠱惑的、いや魅力的なのですよ。
 似た者同士の依存関係、ゆりもこ。
 オタクとヤンキーの凸凹コンビ、吉もこ。
 蠱惑されちまった密やかな恋路、うちもこ。
 遅れてきたダークホース、カトもこ。
 ……ここでは代表的かつもこっちが関わるCPばっかり挙げたけど、他にもイイとこたくさんあるんだよ!!
 私は吉岡も好きです!!!吉田さん×岡田さん!!!いいよ!!!

 

 

 あ、終わりです!!!(雑)

 

 よかったらついでにさっき書いたネモクロでも読んでってくれ!!!

 ネタバレだけど!!!

www.pixiv.net