宇宙よりも尊いカプ ―しらひな極点―
遅ればせながら『宇宙よりも遠い場所』を一気見いたしまして。
来た、見た、負けたという有様ですよ。
いや、勝ったな。これを全話見た時点で勝ちだわ。ざまあみろ。
まあ、このアニメが傑作であることなんて最初の3話見たところまででわかることですし、もうとっくにあらゆる場所で語られているコトでしょう。
その面白さについてはいまさら言及しません。
何回泣いたかわからんわこのやろう。めぐっちゃんは最高なんだ。
でも、このアニメに対していち百合厨として言いたいことが山ほどあるンだよ……えェ……
正直ビジュアルはわかりやすい女子高生モノの割にTLの百合好きたちがあんまり騒いでないな~そんな百合でもないのかな~と思ってたんですが……
バカ野郎どっちゃくそ百合じゃねえか聞いてないぞ。
「いや、この4人は友情であって……」って言う人、着席。
異論なし。友情である。
でもな、よいか、ここに女子がおる。そこに女子がもう一人おる。どんな形であれその間に「感情」がある。
誰かがこれを百合と認識する限り、それはもう百合なのじゃ。
わかったら甲板で体育するがよい。
だいたい南極調査隊員の安本保奈美さんと佐々木夢さんはどう控えめに見ても付き合ってるでしょうが!!!
ちゃんとそういう腐りきった目を養ってください!!!
ていうか、ホントに女子コンビってだけだったらそこまで大騒ぎしないよ!!!
一刻も早く11話見直してきて!!! ドラム缶でぶっ飛ばしてきて!!!
私はもう一生しらひな推すことに決めたから!!! ざっけんなよ!!! 教えてよ!!!
正直隊長と副隊長もだいぶ付き合ってるとは思うけど!!!
やっぱしらひなっすよ!!! 勝てんわ!!! ぼく特攻の属性全部積まれたら勝てんわ!!!!
あ、もうわかったと思うけど『よりもい』じゃなくて小淵沢報瀬×三宅日向(しらひな)の話をする記事です!!!!
本編ネタバレは基本!!!! まだ見てない人はこのブログ読むより遥かに濃密な時間を過ごせるからはやく見て!!!!
あと個人的すぎる解釈・妄想・文章崩壊が多分に含まれまくります!!!!!
さて。
よりもい見終わってからこっち、「どうやったらしらひなは付き合うんだ……」ってことをずーっと考えているわけですが。
これはカプにゲロクソ嵌っている証だネ! ネモクロ以来だよこの野郎!
たった13話、1クールの中で、4人の女の子を描く物語なわけですが、うち2回が「しらひな回」として割り当てられているという事実。今考えるとやべえ。きょうびプリキュアでも珍しいくらいだぞ。
そもそも3話の某電車シーンで百合アンテナが何かを受信した私は6話が来た時点でガッツポーズした。
っていうかね、あらゆる面で対照的な組み合わせが最高なんですよ……。
報瀬は比較的背の高い美人、日向は背の低いかわいい系。
性格はわがまま×さっぱり。コミュ障×社交的。
花澤香菜さんの張りのある声と、井口裕香さんのやわらかい声。
でももちろん、何より本編で描かれている対比が最&高なんだよ~~~~。
しらひなはお互いを「自分とはまるっきり違う人」とはっきり認識した上で、そのことがとてもお互いにとって救いになってる二人だと思うのです。
相手の良いところがわかった上で「こんなふうになりたい」とかが全然なくて、だからこそめっちゃお互いのことが好きなんですよ!!
第3話、よほどアンテナ感度が鋭い人でなければ我々が初めて認識することになるであろうしらひなシーンがあります。
他人と関わるようになってから「わがままな自分」が浮き彫りになり、自己嫌悪している報瀬に対して、日向は暗にそのまま突っ走れと背中を押すんですね。そして身を寄せ合う(重要)。
報瀬が「戦う!」ってなった時に、一緒になって「戦う!」って言ってくれる人がキマリなら、弱気になった時に「いいから進め!」と言ってくれるのが日向なんだと思う。
報瀬が正直なまま突っ走ることは、同時に日向の望みでもあり。日向にしてみれば過去の事情もあって、キマリや報瀬の裏表のなさに惹かれたわけですから、とりわけ誰よりも正直に生きてきた報瀬が「そのままでいる」ことが日向にとっての救いなんですよ~~~!!!
6話はそういう二人のぶつかり合い。
ある意味、日向が報瀬に対して個人的な願望をぶつける回……なんですよ……。
誰よりも正直に、目的に向かって真っ直ぐでいてほしい報瀬が、自分に気を遣って正直に行動できないのは何よりも嫌。
でも、最終的にはそれも嘘偽りのない正直な報瀬そのものだった、っていう……あのね、ぼくはもう「なんだよぉ~~」の表情に籠められたものが、(言語化不能)
そう、報瀬でさえ本音を隠そうとするのか、と疑った時、どれほど恐ろしかっただろう。
日向を見捨てるような自分にはなりたくないと言いきる報瀬が、どれほど救いだったのだろう。
「なんだよぉ」って、もしかしたら安心の意味を含む「なんだよぉ」だったのかもしれません。
と、もうこの時点でしらひな完成しててヤバいんだけど、まだあと一話しらひな回あるんだよ?? 頭おかしなるわ
だって11話もっとすごいからな!!!!
報瀬と日向は、どっちも孤独の人です。
孤独を選んだんだけど孤独そのものを悲観してはいない、という共通点も、よりお互いを気にかける理由なのかもしれません。
二人は自分一人でも歩いていける強さを持っています。
それを踏まえて11話。
仲間に隠れてかつてないほどの苛立ちを顕にする日向と、それを偶然見てしまったために心配する報瀬。
日向が孤独を選んだ理由を知り、報瀬は怒りに震えます。
「間違ったことなんてしてない」を貫いたからこそ孤独になった報瀬にとって、日向に向けられた理不尽な悪意は許せるものではありません。
けれど、日向は笑うわけです。「せっかく南極まで来たんだから、楽しまなきゃ意味ないだろ」
……それでも報瀬は、「意味なくなんてないから」と返すわけですが。
それがやはり報瀬と日向の決定的な違いだったのでしょう。
「私だったら許せない」と怒る報瀬を、「報瀬は私じゃないだろ」と日向が諌めます。
二人はまったく正反対。でも、だからこそ自分にないものをくれる……。
そしてしらひな勢全員ぶっ倒れたであろうアレ………………
「手だけでいい」
もう、このシーン以降のすべてを言葉で説明すること自体無粋きわまりない!!!!! 本編をみろ!!!!!
日向は傷ついたけど、ちゃんと一人で立って歩くことを選んだ人です。
支えてもらう必要はない。それでも、まだ怖いって気持ちがある。
だからその手の温もりのぶんだけ、報瀬に想ってもらえるだけで十分……。
でも結局抱きしめちゃうんだよ~~~~日向は~~~~!!!!
見て!!!!!
今すぐあの日向の潤んだ瞳、胸がいっぱいになった表情見てきて!!!!!
そう、意味が違うの!!!
「手だけ」は心配に対する「ありがとう」なんだよ!!!!!
小淵沢報瀬という一人の人間にたいする!!!!
三宅日向の感情のすべてが!!!!!
あの抱擁に詰まっているのよ!!!!!
そして耳元で囁くあの台詞ですよ!!!!!
6話を経ての!!!! あの台詞なんだよ!!!!!!
報瀬とは違う強さで戦ってきた日向。その優しさに、報瀬はどれほど心打たれたのだろう。
でも、それだけで黙ってるぼくらの小淵沢じゃないんだよ!!
日向が好きだからこそ、報瀬は報瀬のやり方で戦うんだ……!!
「悪いけど、三宅日向にもう関わらないでくれませんか」
は!?!?!?!?!? この人もしかして彼女では!?!?!?!?!?!?
「わたしは日向と違って性格悪いからはっきり言う」っていうのも最高だよね!!!
報瀬は「日向とは違う」から、報瀬が叫ぶのは報瀬自身の怒りなの!!
こんなにも優しい日向を傷つけたことが許せないだけ!!
こんなにも強い日向を哀れんでるのが許せないだけ!!
決して身勝手な怒りではありませんのよ!!!
ただ報瀬は、日向の口から直接聞いた「腹が立つ」という想いを、なかったことにしてしまわなかっただけ!!!
だって、それがずっと報瀬がやってきた戦いなんだから!!!
そりゃ「しらせぇ……っ!」ってなるわ!! 惚れてまうやろ!!!
彼女の心に滞留しつづけていた苦しみを吹き飛ばすように、報瀬はしめくくります。
「ざけんなよ……!」
アー格好いい!!!! なんだこいつ!!!! はやく日向とつきあって!!!!!
すいません熱くなりました。
まぁ、私が11話だけ何度も何度も見てる理由なんて説明するまでもなくわかりきった話でしたね。
こうして紆余曲折の末、小淵沢と三宅は相思相愛になったのでした(百合厨特有の飛躍)。
二人の信頼ぶりは最終話でも見られますよね。
最後の挨拶を報瀬がするシーン、の直前。
人前で話すのが苦手な報瀬が、代表して挨拶をする前に、ね。
隣の日向の手をね、きゅっと握り直すわけですよ……!!!!
で、日向もそれに応えて少し強く報瀬の手を握りしめるんですよ……!?!?!?
いや、もうコマ送りでよく見て!!!!!
代表者として呼ばれる報瀬→どちらともなく手を離そうとする→報瀬が日向の手を握り直す→日向がぐっと握り返す!!!!!
はあ!!?!?!???!?!?!!!?!??!?!??!?(裏声)
前述のとおり!!!!! 報瀬が弱気になったとき!!!!
背中を押すのが日向なんすよ!!!!!
報瀬にとっての勇気のありかが!!!! 日向なんだよ!!!!!
ここが……しらひなの……極点……か……(タムはいきをひきとった)
以上が宇宙よりも尊いしらひなの!!! やばさだ!!!
こんな熱病みたいなカプにうなされ!!!! 全話完走後に二日連続でしらひなの夢を見るのも無理からぬ話では!!!!
本編だけでも青春モノのすべてが詰まった最高存在なのに、しらひなによって『よりもい』は究極になったのです。南極だけに
(間)
ということで、しらひな調査隊は今後とも小淵沢と三宅が付き合うための方法を模索していきます。
いや、もういっそ付き合わなくていいよ。
せめて同棲して。贅沢言わんから。