たてかんばん

ゲームとかアニメとか、好きなように綴ります

『スプラトゥーン』に全く触れてこなかった百合好きが突然『スプラトゥーン2』を購入、わずか半月でテンタクルズ沼にブチ落とされた話(前編)

 

          ◇

 

 ――それは、光だった。

 一度記憶がバラけたワタシにも、その眩さが生まれて初めて目にしたものということだけはわかった。

 地下世界の影を形作る白熱灯の光とは違う、瞳孔を貫くような赤き朝焼け。都市の建造物が歯型のように立ち並び、ジグザグに切り分けられた空と海の境界線に炎のごとく浮かぶ輝き。

 ぬらりと湿った肌を外界の風が冷やす。眼球がささやかな痛みを訴えたのは、そのせいなのか。

 そこへ。

 まだ会ったこともなかった、ワタシの友人の声が響き渡る。

 あの決死の脱出劇の中でなお、心を奮い立たせてくれた二人の歌と共に。

 けたたましいローターの回転音の中でさえ、あの光まで届きそうなほどの――。

 

 ――おそらくワタシは。

 この記憶だけは、生涯、失うことはないのだろう。

 この日見た朝焼けの色を。

 激しかった戦いを。

 はるか彼方から会いに来てくれた、ワタシの友達の姿を。

 

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プロットを考える《2》

 プロット話。

 

 物語は結局のところ型にあてはめた方が思いつきやすくなります。

 無から何かを作り出すより、童話から発想して作った方が圧倒的にやりやすいし早いですね。元となる作品でなくとも、たとえば起承転結ですとか序破急ですとか。

 個人的には、ハリウッド式三幕構成をややアレンジしたものを好んで使いがちですが、最近は書くたびに別のやり方を試しているもので、ちょっと忘れ気味。

 ということで、復習も兼ねて私のやり方をまとめてみます。

 

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