たてかんばん

ゲームとかアニメとか、好きなように綴ります

『UNDERTALE』3周年の今、改めて布教いたす

UNDERTALE』3周年&Switch版発売!!
 おめでとうございます!! もう1週間前だけど!!
 おめでたいことは毎日祝いたいよね!!

 

 僕がUNDERTALEを初めてプレイしたのは、発売した翌年の6月頃だったでしょうか。
 徹夜で2週して、その後1週間かけて3週目をクリアしたのも良い思い出。
 以降しばらく、ツイッターでのわたくしは毎日「UNDERTALEをやってください」だけを機械的につぶやき続けるbotと化したのでした。

 

 しかしながら、改めて記事を書こうという気持ちはありつつ、あまりにも思い入れがありすぎてうまく文章にまとまらなかった作品でもあります。
 ということで、3周年のこの場を借りて、愛するゲームへの想いを語ってみますうおおおお。

 

 基本的に未プレイの方向けに布教する意味で書くつもりですが、このゲームは一切前情報に触れずに遊んだ方が面白い、というのは有名な話。
 ゲーム内容にも触れていきますので、少しでもご興味が湧いたら一刻も早くこのページを閉じて遊んでみてください。
 いやマジで。任天堂の広報の人まで繰り返し言うんだから間違いない。

 

 


約30分で僕は夢中になった

 僕がこのゲームに何よりも引き込まれたのは、最初の「いせき」での約30分。チュートリアルにあたる部分でした。
 何度再プレイしても、最高のツカミだと未だにホレボレしてしまいます。

 

 情報開示の順序だったり、一見なんでもないように見えて実は伏線まみれだったり、どれもこれも良いんですが、まあ細かい内容には深く言及しないことにして。
 一番僕の、そしておそらく多くの人の度肝を抜いたのはやはり、チュートリアルが終わり「いせき」から脱出する直前のとある展開。

 

 簡単に言えば。
 そこでプレイヤーは、「こうすれば大丈夫」という憶測を、まんまと裏切られます。

 

 そんな馬鹿な。
 こんなつもりじゃなかった。
 そして呆然とするプレイヤーをあざ笑うモノ。

 

 しかし、その後の行動が、プレイヤーによって分かれるわけです。
 幸運なことに――あるいはゲーム好きであるが故に――おそらく僕は、ここで「もっともこのゲームに引き込まれる」であろう行動を取りました。

 

 僕が何をしたか。
 一応反転文字にしておきましょう。
 僕は「それ以上先へ進むのをやめ、ゲームをリセットして、ロードして、その展開をやり直したのです。
よりよい結末になるように。「より幸福な道行きになるように。
 何がすごいって、些細な台詞でさりげなくその行動を取るように誘導しているんですよね。
 この「誘導」というのがUNDERTALEはとにかく上手い。

 

 ともかく僕は、それを行いました。
 ――そこで初めて、UNDERTALEというゲームは本当の顔を覗かせます。

 


おまえのやることなんかお見通しだ

 

 単なるプログラムだと思っていたゲームから、そんな言葉を投げかけられたかのような衝撃。

 

 ああ、これはヤバい。
 このゲームは絶対に傑作だ。

 

 ニューゲームから約30分。
 僕はここで確信したわけです。
そして徹夜したわけです

 

 その期待は裏切られるどころか、想像していたレベルを大きく上回ることになります。

 


コミカルだけど、奥深い

 このゲームの魅力はもうあらゆる場所で紹介されているコトですが、とりわけ一番の魅力とも言えるのはキャラクターです。
 主人公以外はみんなモンスター。個性的なデザインはもちろんのこと、ストーリーでの関わり方など……
 メインキャラクターはもちろんのこと、ザコ敵として登場するモンスター、あるいは町に配置されているだけのNPCでさえハチャメチャに個性的で、話しかければ好きになってしまう。

 

 とりわけこのゲームは敵とコミュニケーションを取れるので、印象薄い敵キャラの方が少ないくらいです。
 僕が大好きなザコ敵で「ツンデレひこうき」っていうワケわかんないモンスターがいるんですよ。どんなモンスターかっていうと飛行機ツンデレなんですよ。
 あと戦闘中に一緒に歌ってたら、コンビでミュージシャンとしてデビューすることになり、スターとして大成したのちそれぞれの道を行くために解散したりするモンスターとかもいます。めっちゃ好き。

 

 全編通してこんな調子ですから、そりゃあストーリーに関わるメインキャラクターなんか魅力的に決まっているわけですよ。

 

 とはいえ、ネタバレになるという理由で語りにくいのも確か。
 なるべくネタバレのないようにこのゲームのキャラクターの魅力を挙げるならば、「コミカルさ」と「奥行き」でしょうか。
 ちょっとおバカだったり、短気だったり、弱気だったり、基本的にはコミカルに描かれているですが、それぞれに夢や理想、現在にいたる過去があり。

 

 わけても僕が好きなところは、メインキャラクターたち全員「2人以上」のキャラクターとの関係性が描かれていることです。

 

 たとえばこのゲームの代表的キャラクターとも言えるスケルトン兄弟。
 ぐうたらな兄サンズとやる気まんまんな弟パピルス
 キャラクターを描くだけなら「兄弟」というわかりやすい関係性だけを描けばいいのです。でも、たとえばサンズはとある人物ととある約束を交わしていたり、あるいは一見関係なさそうなとある人物とも知り合いだったり。パピルスもまた、「ウォーターフェル」に住むキャラクター「アンダイン」の部下だったり、実は誰も知らないところで意外な人物と関わっていたり……。
 そして、それはアンダインも同様。皆がそれぞれバックストーリーを持っています。

 

 普通のことのように思われるかもしれませんが、『UNDERTALE』はそれほどプレイ時間の長いRPGではありません。
 各ステージのつながりは一直線で、各マップをまっすぐ進めば物語の最後までたどり着けるレールゲームです。
 にもかかわらず、各ステージに登場するメインキャラクターにつながりがあり、人間関係ならぬモンスター関係を成立させているわけです。

 

 関係が絡み合うほど、キャラクターの奥行きが深くなっていくのは当然のこと。
 これが大きな魅力になっています。
 一人ひとりのキャラクターに「意外性」が含まれていて、深く関われば関わるほどに驚かされ、より好きになってしまうわけです。
 とりわけサンズは、まさしくその奥行き、意外性がゆえに強大な人気を誇るキャラです。キョーダイだけにな(ツクッテーン

 

 また、そういう魅力たっぷりなキャラクターたち一人ひとりに専用BGM、テーマ曲があるのがまた素晴らしいところ……。
 地底の住人はみんなモンスターですから、時としてバトルをすることもあります。
 中でもボスと戦う時は、それぞれのボスキャラ専用の戦闘BGMが流れるわけですね。

 

 これがまた誇張でもなんでもなく全っっっっ部名曲なんですわ!!!!

 

 いやマジで。
 UNDERTALEのBGMに関してよく言われるのは、「この曲は十ウン番目に好き。大して好きじゃないように聞こえるかもしれないけど、それ以上に好きな曲が十曲以上あるだけ」っていうヤツです。僕もそう。みんなそう。
 その理由の一端が、バトルBGMのバリエーションの多さ。いわゆる汎用の戦闘BGMはせいぜい雑魚キャラ戦くらいのもの。
 前述のとおり、ボス戦のBGMは大抵の場合ボスキャラ自身のテーマ曲になっているわけです。こーれがまたキャラクターの個性を見事に表現しててアガるんだ……クリアした人が即刻サントラを買いに走ることに定評があるUNDERTALE……。

 

 デザインにしろキャラクター性にしろテーマ曲にしろ、あらゆる面でキャラクターの魅力を盛り上げてくれる。
 もちろんプレイヤー側も、個性豊かなキャラクターたちに対する愛を深めていくわけです。

 実はそれこそ、このゲームにとって重大なファクター。

 

 ――そして旅の果てに。
 あなたのを、試される時が来ます。

 

 

DETERMINATION.

ケツイがみなぎった」(You are filled with Determination.
 このゲームをセーブする時に表示される文章です。
 コミカルで面白いですよね。こういう『MOTHER』シリーズをほうふつとさせるような文章が随所に散りばめられています。

 

 決意ってなんでしょう。
 目的に向かって進もうとする意志。
 障害が立ちふさがろうとも諦めない心。

 

 決意って、そんなに軽いものでしょうか。
 成し遂げるべき目的がある時、生半可な意志では達成することはできません。
 ゲームにもまた目的がある。クリアしたくても、難しくてできないことだってあります。

 

 でも、

 

 決意って、そんなに重いものでしょうか。
 ただ好きだ。ただ知りたい。ただ見てみたい。
 ほんの少しの好奇心でさえ、困難に立ち向かう力に変わるのかもしれません。

 

 このゲームは、あなたの「決意」をさらけ出します。
 浮き彫りになったあなたの「タマシイ」を、善しと肯定するか、悪しと悲観するか。
 それは遊んだニンゲンしだい。

 


 繰り返しになりますが。
 このゲームはなるべくネタバレを見ずに、何の情報もなしにいきなり遊ぶのが最善です。
 未プレイでこの記事をここまで読んでいる時点でだいぶソンしていますが、それでも遊んでみてください。

 

 このゲームが生まれてから3周年。1ファンとしてとても嬉しいコトです。
 けれど、このゲームが本当の意味で生まれるのは、いつでも「あなたが」「初めて」遊び始めたその瞬間。
 このゲームの中に「落ちて」行った瞬間です。

 


 おちたニンゲンに なまえをつけてください